読んで後悔しない!絶対ミステリー小説

読書

2022年夏、今年は久しぶりに旅行を計画している人も多いのではないでしょうか。

しかし、新型コロナウィルスにより、再度「おうち時間」で夏休みを過ごす方も多いでしょう。

おうち時間を素敵な「読書時間」にしてもいいですよね。

読書はどんな分野の本でも好きですが、特にミステリー小説、推理小説を好んで読んできた私。

時間を忘れて・・・時には読み初めてから止まらなくなり、朝を迎えたこともあります。

今回ご紹介するのは、知っている人も読んだことがある人も多い、有名なミステリー小説、推理小説です。
とてもあっさりと紹介していきます。

本の世界に旅行してみましょう。

模倣犯 宮部みゆき作

私が時間を忘れて読書をした初めての本です。

【内容】
10か月もの間、行方不明になっていた女性。
捜査に特に進展はなかったのだがある日、公園のごみ箱から人間の右腕と行方不明の女性の物と思われるバッグが発見される。
犯人と思われる人物からマスコミ等に犯行声明が届く・・・。

「人間狩り」という快楽にとりつかれた犯人は世間を手玉にとって楽しむ。

読者は早い段階で犯人がわかります。

読んでいると少しの風の音、雨の音にビクッとしてしまう程、すぐそばに犯人が迫ってきているような感覚になった記憶があります。

犯人の友達である男が純粋過ぎてしまうために悲惨な目に遭い、その妹もまた辛い目に遭う。
その場面がひどく苦しく切なくなる。

犯人のどうでもいいプライドと汚い欲が渦巻き闇となっていく。

1度目はもちろん、2度目も読み始めると止まらなくなる。

さすが、宮部みゆき作の長編ミステリー小説です。

理由 宮部みゆき作

【内容】
都内の高層マンションで転落事故が発生する。
飛び降りたと思われる部屋には転落死した人物とまた別の死体が発見される。
殺されたのは誰なのか、殺したのは誰なのか、全てが不明である状況から始まります。

そのマンションの1室に暮らしていたのは全員家族ではない・・・。
不気味な背景から始まるストーリー。

登場人物が多いのですが繋がりや、理由がわかると益々深くなってきます。

連続殺人鬼カエル男 連続殺人鬼カエル男ふたたび 中山七里作

中山七里作の小説を初めて読んだ私は、この表紙と「カエル男」という題名に惹かれて本屋で購入します。
ここから、中山七里作品にドはまりします。

【内容】
口にフックを掛けられ、マンションの13階からぶら下げられた女性の全裸死体。
傍らには子供が書いたような稚拙な犯行声明文が・・・。
ここから始まる連続殺人。

こんなにエグい小説は初めてで新鮮でした。
まさか、この人がカエル男?犯人?え?まさか・・・。の連続です。

人間、ここまでやってしまうと最早・・・人間の仕業ではないと思いたくなるような殺人の仕方。

どんでん返しの繰り返しでページをめくる手が止まらない!

グロく切ない描写、人間の危うさ。

場面によってはあまりにも残酷で気持ち悪くなる。

「連続殺人鬼カエル男」を読み終えると「連続殺人鬼カエル男 ふたたび」を読むことをおすすめします。
お楽しみに( *´艸`)

時間つぶしに読むのではなく、時間がある時に一気に読んでほしい小説です。

さよならドビュッシー 中山七里作

【内容】
1人の女子高校生は、ピアニストを目指していた。
しかし、突然の火事で全身に火傷を負い、手術で顔は、ほぼ元の姿を取り戻すことができた。
その後、彼女の周りで不吉なことが連続して起き、なんと殺人事件まで起きてしまう。
彼女のピアノの先生を引き受ける岬 洋介がこの不可解な謎を解いていく。

ピアニスト岬 洋介シリーズの1作目です。

第8回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作です。

全身火傷にも負けず、ピアニストを目指して難関であるコンクールに挑み、悲劇の自分と戦っていく女子高校生を応援したくなる。

しかし、最後の結末が私たち読み手に涙をもたらすことになる。

そして、タイトル通り音楽ものとしても最高です!

私は音楽に関しては楽譜も読めない素人ですが、それでも音の描写でどのような曲なのか、どのような雰囲気なのか伝わって来ました。
その曲をネットで検索して、聞きながらその場面を読むと、もっと深く入り込み、涙を誘います。

十角館の殺人 綾辻行人作

【内容】
十角館の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の7人が訪れた・・・。
ここから連続殺人が起こる気配は大いに感じます。

携帯電話がまだ普及していない時代の作品であることから、とても新鮮な気持ちで、この小説の世界に入り込むことができました。

孤島で次々と起きる殺人。
次は自分の番かもしれないと恐怖に打ち勝つことができず、異常に取り乱す者もいれば、落ち着いている者もいる。
もし、自分がこの立場だったら・・・しかも孤島という場所に殺人鬼と共に過ごしていかなければならない。

逃げる場所がなくなり最後に殺された人物・・・そこから犯人は推理できますが、最後の最後まで何が起こるかわからないのが綾辻行人作のどんでん返し小説です。

アガサ・クリスティー作の「そして誰もいなくなった」を読んだことがある人にとっては「似ている!」と感じるかもしれません。
しかし、この作品は最後の最後まで読まないとわからないのです。

ぜひ、楽しみにしてページをめくっていって下さい。

綾辻行人作の館シリーズの1作目です。

登場人物やネタバレにもなってしまうので、館シリーズは順番に読んでいくことをお勧めします。

人形館の殺人 綾辻行人作

【内容】
亡き父から相続にて受け取った京都の館。
顔のないマネキン人形が邸内各所に佇む「人形館」。
連続殺人が起こり、主人公の周りにも魔の手が及んでくる。
次は自分かもしれないと思い、怯える主人公。自分のこと、自分の周囲のことをよく知っている犯人に怯える主人公。
誰なんだ!犯人は!どこから見ているんだ!

館シリーズの4作目です。

この作品についての評価は賛否両論ですが、私は犯人が見当もつきませんでしたし、最後はまんまとやられてしまい、まさかの結末でした。

次々と起こる殺人と奇妙なマネキン・・・。

主人公と共に推理して行くと最後には・・・。

自分を見失う恐ろしく悲しい殺人です。

罪の轍 奥田英朗作

【内容】
舞台は昭和38年、北海道の道札文島の漁師手伝いの青年、宇野寛治は小学校では特殊学級に入り、物覚えも悪かった。
そんな寛治は20歳、近所の子供たちからも「莫迦、寛治」と呼ばれていた。
ある時、島で窃盗を繰り返していた寛治は逃れるために島から脱出し、泳ぎ、運良く東京都に辿り着き、そこで出会った女と共に暮らし始める。
そんな東京都では誘拐事件、殺人事件と次々に寛治に容疑がかけられてくる。
監視カメラも携帯電話もない時代で、刑事たちが容疑者のアリバイを1つ1つ時間をかけながら崩していく気迫と、容疑者寛治の重く辛い過去。
果たして、寛治は本当に罪を犯したのか。

昭和の時代の厳しさ、たくましさ、人間の欲が伝わって来ます。

題名が色々なことを物語っていて、あらすじや本の帯の紹介文を読まなくても、自分が求めている壮絶なミステリー作品だと感じて手にとりました。

白夜行 東野圭吾作

【内容】
大阪の廃墟ビルで殺人事件が起きたが警察の捜査も虚しく事件は迷宮入りに・・・。
その19年後、被害者と容疑者それぞれの子ども、彼らの周囲で毎回事件が起きる。
しかし、証拠はつかめないまま・・・。

子どもの頃からの辛い経験、許せない経験と過去。

女を武器に辛く悲しい気持ちを胸の奥に潜めて、強くたくましく生きようとする。

何に対する復讐なのか?

誰を一生懸命に守ろうとしているのか?

それは、なぜ?

仄暗い心を知ることは不可能なのかもしれない。

その辛さを経験した本人でなければわからない。

最後の最後までわからない!

最後、題名「白夜行」の意味を知ると辛く悲しい気持ちになる。

絶望ノート 歌野晶午作

【内容】
中学生の主人公は、いじめられる苦しみを自らが作った「絶望ノート」という日記帳に毎日のように書いていた。
ある時、主人公はその「絶望ノート」に、
「神よ、○○を殺して下さい。」と書くと、その○○が死んだ。
犯人は誰か?
しかし、主人公へのいじめは一向に終わらない。

いじめの描写が長くて、読んでいて苦しくて苦しくて辛かった・・・。

愛に飢えていたのか・・・幼稚だったのか・・・わからない・・・。

絶望ノートの中身が気になり、次々と読み進めていくと最後に絶望ノートを意味する本当の真の「絶望」が待ち受けている。

中学生ではあまりにも残酷な結末。

自分の子どもが、こんないじめを受けていたら、こんな悲惨で辛い思いをしていたらと思うと、たまらなくなります。

その先の予想を覆す結末が待っていた!

これはただの物語ではありません。

この小説の世界に最後まで引き込まれていきました。

歌野晶午作のどんでん返しはいつも涙なしでは読めない。

黄桜の季節に君を想うということ 歌野晶午作

【内容】
主人公は同じスポーツジムに通う友達から、家族の死が単なる事故死ではなく殺人ではないかとの相談を受ける。
そこで主人公は元探偵の経験と知識と鍛えた体を活かして極秘で悪徳商法の会社を調査していく。
ある時、1人の女が自殺を図ろうとしている所を救った。
その女との運命の出会い・・・。

心温まる大人の恋愛を美しく丁寧に書いている、タイトル通り美しい。

今回の結末のために存在する、その前の数百ページ。

最後の美しい結末から、これから先、自分に何があっても強く生きて行こうと思えるメッセージを貰いました。

2004年「このミステリーがすごい!」第1位

2004年「本格ミステリベスト10」第1位

第57回「日本推理作家協会賞」第1位

第4回「本格ミステリ大賞」第1位

数々の受賞をし、書店ではいつも見かける表紙でしたが、この美しい恋愛を思わせる表紙とタイトルから想像ができない内容です。

読まないことには、この凄さと美しさはわかりません。

読書旅行

私は、読書をして本の世界に入ることを勝手に「読書旅行」と命名して、勝手に楽しんでいます。

仕事やプライベートで嫌なことがあっても、1時間だけでも、時間がない時は30分だけでも読書をすると、さっぱりすることが多いです。

私の他のブログでも読書旅行についてすこーしだけ触れている記事があります。

そんな、気軽にお手頃にできる読書旅行はおすすめです。

まだ、ブログを初めて初心者の私ですが、あっさりした小説の紹介を最後まで読んで頂きありがとうございました。

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